物語もいよいよ佳境

灼眼のシャナ XVI ISBN:4840240612

主人公=ラスボス

この物語の主人公はシャナと悠二。明確なラスボスは「仮面舞踏会」という扱いになっていますが、第XIV巻で坂井悠二が仮面舞踏会の盟主「祭礼の蛇」として「仮面舞踏会」に帰還しました。この展開で思い出すのが聖闘士星矢ですがこちらはどうなるのでしょうか?

生きてくる設定

このシリーズでは、人は「存在を喰われる」と周囲から忘れ去られてしまうという設定があります。主人公の悠二が敵方についたことで*1事実上存在を喰われた事になり、日常世界で悠二が忘れ去られていく描写が描かれます。
実はこの作品、主要メンバーが完全に忘れ去られるという事が無く、存在を喰われるという重大性は余り強く伝わりませんでした。この巻でようやく強く示されたのは、何か含むものがあったのでしょう。

今までの総括

この巻では、祭礼の蛇=坂井悠二という2重人格(?)のキャラクターが今までの舞台となった場所を訪れながら、最終的にシャナに宣戦布告をするというシーンがあります。この一連のシーンは今までの戦闘を総括する、佳境に向けた大切なものではないでしょうか。

*1:このシリーズ全体を通して、「悠二はすでに存在を喰われていて、描写されている悠二はその代替物である」というややこしい設定があります