断章のグリムVIII なでしこ・上

ISBN:9784048671729

媚びましたね、甲田先生

「雪乃さん……」
「だいぶ参ってるみたいね。そろそろ<騎士>、やめる気になった?」
「僕を心配してきてくれた……って、期待していいかな?」
「本気で言ってるなら一回死んだ方がいいわね」
「はは……だよね」
口絵より

未知の恐怖との戦い。まず負けが確定している戦い。どうしようもない現実と戦っていくのが、甲田学人作品の特徴であると考えています。『Missing』ではそれが顕著だったのですが、逆に『断章のグリム』ではヒロインと主人公との関係にも焦点を置くという、いかにも電撃文庫らしい展開になっていました。その行き着いたところが、この口絵です。もっとやってください。正直なところ、何人犠牲になるのかを予想しながら読むのはもう飽きました。

過去のエントリ

断章のグリムVI