プシュケの涙
講談社でやれ
なんだか辻村深月みたいな作品。
話は大きくふたつに分かれている。
- 女子高生自殺の真相
- 第1部の前日譚
第1部で登場したとある少年は、第1部そのもので評価しようとすると、ただのアツイDQNなんだけど、第2部までみることによって彼の行動指針が見えてくるというのは非常に面白い。
作品のトリックのために時系列を逆転させるというのはよく見るけれども。これはその分類に当てはまらないのもすごい。
別に時系列順でも問題なかった。
しかし、逆にすることによって、
- "とある少年"の第一印象を悪くしたこと
- 陰鬱な物語をさらに救いのないものにしなかったということ
これらが達成された事が非常に素晴らしいと思います。
でも、講談社ノベルスでやれ
電撃文庫でやったからこそ評価された作品だと思う。
『とある飛空士への追憶』がガガガでやられたから評価されたように*1。