学園異能その二


銀槌のアレキサンドラ ISBN:9784840240734

『ARISAチェンジリング』との比較

この際だから、勝手に同類としてカテゴライズした『ARISAチェンジリング 』と比較してみましょう。

  • ヒロインが異世界
  • 異世界と現実世界のバランスを保つためにヒロインは戦う
  • 主人公は凡人
  • 能力を使うためには生命力が必要
  • クライマックスで主人公の生命力を使って攻撃する



一方、違う点をあげてみると*1

  • 一本道のストーリーだ
  • ヒロインは過去のトラウマにとらわれている
  • ヒロインの魔力の源泉が主人公と一体化してしまった
  • 主人公は自らの命と引き替えに世界を救う可能性を提示される



このような点となっています。

一本道の展開

これは批判しているわけではありません。寧ろ、学園異能においては複雑な構成が多々見られ、私の理解力を遙かに超えてしまうことがあるのです*2。何しろ私は推理小説叙述トリックすら理解できないという読解力のなさ。複雑すぎるのは勘弁です。『バッカーノ』も読み返さないと伏線が理解できません。ライトノベルはライトであるべし。この原則を遵守したのがこの作品です。本当に「軽い」作品を読みたいという方におすすめです。

「僕の代りがいないなら」

まぁセカイ系にありがちなパターンです。でも、この作品では主人公が葛藤するだけで終りません。逆に「生きて帰るのだ」というポジティブな側面が見られます。最近の作品では珍しいことではないでしょうか?

*1:以下すべて『アレキサンドラ』の例。『ARISA』はその逆と考えて良い

*2:奈須きのこ氏の影響だ」と勝手なことを言ってみます