学園異能その一

ARISAチェンジリング ISBN:4840240701

学園異能の不毛な定義

学園異能」という言葉を好まない方も多いかと思いますが、便宜上使います。
手っ取り早く言えば、主に「現代日本」の高校生が超能力でバトルを繰り広げるタイプの作品で、現代のライトノベルの主流を占めていると言っても過言ではありません。
では、今月の電撃文庫のラインナップから学園異能にカテゴライズされても「全否定できない」作品をリストアップしてみましょう。

2007年11月の電撃文庫刊行作品は13作品。そのうちの7作品までもが学園異能に分類できます。

勝手に解析してみた

あえてこの作品の要素を他の作品と結びつけてみます。
一応電撃の学園ものです。

このような結果になりました。何か惹かれるものがあったら読んでください。

メタ視点

今回の着眼点は二つ。

  1. マンガで「絵に描いたような光景ですね」という台詞が出るようなやつ
  2. 他作品とのクロスオーバー

1については適切な言葉が思いつきませんでした。そのまんまです。「ライトノベルのような」なる文面があったというわけです。
2については、作者の過去の作品の登場人物が特別出演しました。これは「平行世界」という設定のおかげでしょう。

落ちの付け方

ライトノベルにおける新シリーズは主に1巻で打ち切られても大丈夫な構成になっています。これは、として新人賞に投稿される作品はすでに完結しているからという観点も有りなのですが、そう考えてしまうと『シャナ』を説明することが出来ません。同じように今回の『ARISAチェンジリング』も続ける気だが一応完結という形式になっています。*1これらの作品群の共通点を考えると、「前作が打ち切られ気味」という身も蓋もない結論になってしまいそうです。と、思って中里融司氏の著作リストを見ると長編シリーズが沢山ありました。どうやらこの作品も長続きしそうです。

*1:似たような例には『マルティプレックス』があります。