黄昏色の詠使い
踊る世界、イヴの調律 ISBN:9784829119761
大風呂敷
さて、いつも通りの批判ばかりでなんの意味をもなさないエントリーを始めます。忙しい方はAlt+F4を押してください。
今回の巻では、今まで伏せられてきた謎が少しずつ解明されていきます。
何故、クルーエル(ヒロイン)はあれほどまでにすごい潜在力を持っているのか、何故黒色ではなく「夜色」であるのか、なぜ名詠(魔法)には現在は使われていない「セラフェノ言語」が用いられるのか。
これまでの疑問をとくためのヒントがわずかに見いだされます。これは、レイトン教授の攻略サイトではなく、寧ろ「磯野家の間取を考えてみよう」のような、あーだこーだ議論するための原料が揃ったといった感じです。これは私のような、無責任な議論好きにはたまらないことです。
テンプレ進行結集
今回もありがちなことをまとめてみました
- 登場人物の名前が、それぞれ重大な意味を持っているらしい
- ヒロインが内面にいるもうひとりの自分と会話をする
- 亀仙人クラスの老人が因縁のライバルとの戦いを始める
- 男が死んだ女に対して想いをはせる
- 呪文にはそれ以上の深い意味がある
そして、帯のこの煽り文
大人は、大切なことを忘れてる
それでもこの作品は面白いです。名状しがたい清涼感が第1巻に次いで強く、その清涼感に惹かれた私としては大満足の本です。