傷物語
まえがき
前作である『化物語』が西尾維新の魅力である「言葉遊び」を体現した物であるとすれば、今作はもうひとつの魅力を体現しているといえるでしょう。その魅力とは何か?「超人バトル」です。
メジャー誌でやっている学園異能系バトル漫画はほぼ網羅したといっていい。
―P.173上段より
同氏のデビュー作『クビキリサイクル』ではそこそこミステリーをやっていたのですが、続編の『クビシメロマンチスト』で言葉遊びを、次作の『クビツリハイスクール』では学園バトルをやってしまいました。『化物語』が『クビシメロマンチスト』にあたるのであれば、『傷物語』は『クビツリハイスクール』以降の「戯言」シリーズにあたるのでしょう。
あらすじ
主人公の暦が弱ってしまった吸血鬼を助けるためにヴァンパイアハンターと戦う話です。以上。この程度の説明で終ってしまう作品です。長大な物語を描くというよりは、ひとつひとつの戦闘描写にこだわっている感じです。
箸休め
バトルがメインと説明してきましたが、ギャグ要素もあります。例えば、メリーさんのパロディ等です。
また矢鱈とアニメ化を宣伝していたことをここに記します。