ぶよぶよカルテット

ISBN:9784758040082
前回のエントリに続いて、みんな絶賛するけど自分には合わなかった作品についてぐだぐだと語ります。今回の対象は新規参入レーベル「一迅社文庫」の注目作です。
「音楽的に対立する二人の少女に翻弄される主人公」というのがテーマなのですが、その話は「エリック・サティドビュッシーの関係」になぞらえていると本文中に明言されています。この手の「本歌取り」作品は『文学少女』『断章のグリム』と非常に多いので、食傷気味です。
でも、そんなことはどうでも良いのです。俺が感情移入できなかった理由は別にあります。

サティとドビュッシーの作品は嫌いです。
俺がこの本を好きになれなかったのはただそれだけなのです。マーラーは神話的だし、ブルックナーは宇宙的で好きなんですけど、ドビュッシーやサティはあまりにもつかみどころがなくて。早い話が「本歌」が嫌いだから「本歌取り」作品も嫌いというどうでも良い理由です。失礼しました。