ツァラトゥストラへの階段3

ISBN:9784048672238

説明になっていないゲームの説明

超能力を利用したゲームを勝ち抜いていくシリーズ『ツァラトゥストラへの階段』。
今回は、リアルとヴァーチャルの二重構造を利用したRPGです。仮想空間は現実世界とうり二つなのですが、敵も障害物も全く見あたりません。しかし、現実世界にあるものを障害物、現実世界にいる人間を人とみなし、かつそのあたり判定は仮想空間にも及びます。すなわち、現実世界側の人は仮想空間側の人に常に情報を与えなければいけません。新宿駅など人の多いところは危険地帯となるわけです。

結論から申しますと、主人公は仮想空間側の人間とともにゲームを完全攻略できました。その理由は作中で語られるところに依ると、絆のようなものであるようです。笑わせてくれます。本書内で主人公は2人の仲間を見捨てています。1人は自分のヘマが原因で人質に取られた人間を救う目的で、半ば人質交換の如く。もう1人に対しては、その人物に対して何のメリットもないのに、鉄砲玉のような突撃を要請します。しかも、要請された人物は、はじめは突撃を渋っていたにもかかわらず。
何が「深い交流」だよ。全く。

過去のエントリ

ツァラトゥストラへの階段