セカイ系と上遠野浩平

久しぶりの更新

俺の妄想の中の「セカイ系

上遠野浩平セカイ系に類別されがちだけど何故そうなるのかがわからなかった。
俺のイメージの中でのセカイ系とは

  • 主人公かヒロインが世界をまもるために戦わざるを得なくなる
  • 基本的に「自分が死んだら代りはいない」*1
  • でもそれは「キミとボク」のセカイをまもるのであって、実社会としての「世界」は二の次
  • 「キミとボク」のセカイをまもるためなら「世界」を守る事から逃げることも辞さない。*2

上遠野浩平氏の「ブギーポップ」シリーズにありがちな展開

  • 青少年が不思議な力を手に入れる
  • それを自分たちのために乱用する
  • 結果世界が崩壊しかける
  • 都市伝説上の存在「ブギーポップ」が彼らを裁く*3

これのどこがセカイ系なのだろうか?
常に疑問に思っていたのだがようやく気がついた。

特に『最終兵器彼女』などは、“きみとぼく”が「世界」の上位に来ている、すなわち「きみとぼく」の行動で「世界」の行く末が決まってしまうという設定であるのも興味深い。

セカイ系より

ブギーポップ」シリーズでは、確かに主人公たちは世界を守る宿命は無いが、世界を「壊そう」とするインセンティブはあるのだ。
例えば『オルフェの方舟』ではブギーポップを倒して主人公と平穏に暮らせるのならば世界を崩壊させても良い、というヒロインが登場する。このように、俺の妄想定義のはじめの二つは当てはまらないけど、残りの二つがブギーポップにも当てはまると考える。
さらにはてなでの解説をふまえると


"「きみとぼく」の行動で「世界」の行く末が決まってしまう"


ということが

  • 世界を「壊そう」とする
  • 主人公かヒロインが世界をまもるために戦わざるを得なくなる

を含むので上遠野浩平作品も「セカイ系」と呼ばれるようになったのかなぁと妄想してみた。

*1:この定義だとすでに綾波レイが外れる…

*2:逃避行は付きものですね。イリヤの空とか

*3:断罪され殺されることもあれば、見逃されることもある。