今回は短文感想

狼と香辛料8 対立の町

ISBN:9784048670685
「難しいことばかり言って中身がない」というまっとうな批判が某所でありましたので、今回はそれを参考にします。


エーブ可愛いよエーブ


第5巻で主人公を翻弄したエーブは、とある町でも一目をおかれる存在であるほどのキャリアウーマン*1。そんな彼女でも町の派閥抗争でついには軟禁っていう展開にグッと来ました。

人類は衰退しました3

ISBN:9784094510614
今までは1冊の本に複数の話がありましたが、今回は1話だけです。内容も「巻き込まれ型冒険譚」。今までの構成が気に入っていた方には会わないかも知れません。結末で主人公が間接的そして思いやりを根拠としての行動とはいえ人類の復興を拒絶したことが興味深かったです。主人公によってさらに人類は衰退していくのでした。

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん

ISBN:9784048670128
ISBN:9784048670593
今回は明らかに看板に偽りありです。まーちゃんがほとんど登場しません。その代り、サブキャラの一人と行った邸宅に閉じこめられたあげくに連続殺人が発生してしまいました。各章のタイトルも明らかにミステリを意識したものでした。今回注目すべき点は、主人公と似通っていると規定された登場人物が現れ、その人も生き延びたことでしょうか。

メグとセロン

ISBN:9784840241847
ISBN:9784048670623
こちらもタイトルに偽りあり。前シリ−ズの『アリソン』『リリアとトレイズ』では「引っ込み思案だけどやるときはやる少年」を視点として「主人公と幼なじみの活発な少女」との冒険を描くというものでした。それが今回は、「引っ込み思案な少年」と「悪友」が中心となっています。ヒロインはまだ「その他大勢」のうちの一人となっている事が興味深いです。

そしてシャオの福音来たり

ISBN:9784829132760
「黄昏色の〜」シリーズ第1部最終作です。とは言っても短編が8本という変則的な形になっていました。私としては、本編に関わるような「世界がどうたらこうたら」の話よりも、「主人公が女装して〜」といった感じの学園コメディが印象に残りました。

*1:厳密には商人だからこの表現は適当ではないかも知れない